2016年9月
#ショップに行こう
一昨日、毎年恒例のカスタムプロデュースの16-17シーズンSALES CLINICに行ってきました。
カスタムプロデュースとは、皆さんも周知のブランドCAPITA,UNION,DEELUXEなどを取り扱う日本の正規輸入元。
このクリニックでは16-17シーズンのそれぞれのブランドについての販売に役立つお勉強会っていう位置づけで、オイラは実に20~21回目くらいの参加です。
今年のクリニックは今までのものとは一味違った雰囲気の映画館(マウント・レーニアホール)での開催で、カスタムプロデュースが掲げるテーマ【ショップに行こう】
というテーマのもとにスタートしました。
クリニックは各ブランドの商品説明に加えて、CAPITA MOTHER SHIP工場の紹介や、USにおけるショップ事情や各ライダーの生の話なども交え、最後はDEELUXEの成型講習という流れです。
ここで商品の説明を伝えても意味は薄いので、今日はこのカスタムプロデュースが掲げた【ショップに行こう】というテーマに関して自分なりの解釈をお話ししたいと思います。
【#ショップに行こう】
言葉で見ると、まぁストレートでベタです、ホント。
USでは以前より同じ意味でSUPPORT YOUR LOCAL SHOPという言葉がもう標語のように浸透していますが、日本語で【ショップに行こう】、ステッカーでも【LET'S GO TO THE SHOP】という、どストレートで誰にでもわかるメッセージ・テーマです。
この誰にでもわかりやすい文字列。ですがこの意味に込められた本質は実に実に深いという事を伝えたいんです。
これだけ一般ユーザーに対しても影響力の大きいブランドを扱うメーカーが満を持して掲げたテーマに胸を躍らせてショップに足を運んだユーザーがそのショップで期待を裏切られたら。。少なくともそのユーザーはショップには行かなくなると思うんです。
期待を裏切られなくとも、何か一つ、何か一言でもいいから【あぁ!ショップに行ってみて良かった!】を持って帰ってくれたら、そのユーザーは再びショップに足を運んでくれるのではないでしょうか?
ですが、オイラが感じる現在の状況からしてみれば、ユーザーさんに対して【あぁ!ショップに行ってみて良かった!】を与えることのできるショップ、スタッフはまだまだ一握りです。
商品の知識だけではなく、いかに幅広くディープなライフスタイルを送っているか?いかにスノーボードの歴史の中から正しい伝達ができるか?いかにPLAYすることを惜しまないか?いかに目の前のユーザーのその先のスノーボードライフにまで付き添う覚悟があるか?
要するにどれだけスノーボードが好きか?に集約されるわけです。
好きであれば、商品の知識はすんなりと浸み込むように頭に入るし、好きならば当然滑る時間が増えるし、リアルな情報・フィーリングが伝えられるし、好きなら自分のボードを選ぶようにユーザーに寄り添ってボード選びを手伝うし。
カタログ丸暗記の接客なんて求められていないし、そんなスタッフならむしろカタログぶら下げた、自販機置いとけばいいわけで。
やっていなければわからないこと、やっているからこその目線での伝え方。
上手いとか下手ではない肌で感じた部分での伝え方。
今まさに一緒になって雪の上にいるような臨場感。
#ショップに行こうとは違った意味ではVSインターネットという事も言えます。
インターネットの発達は手でアイテムを触る感触・楽しみをマウスをクリックする感触へと変えました。
買ったものをレジで受け取りワクワク家に持ち帰ってる楽しみを、配送業者が玄関まで届けてくれる便利さに変えました。
それは時代の流れ、産業の発達と片付けてしまえばそこまでですが、インターネットで買い物をすることが拡大した理由の一つは、ややもすると、
手で触る感触に付随する楽しさや喜び、商品をユーザーへ手渡す喜び・その商品とともに感動・期待を与えていなかったからとも言えますね。
その影響の先が、物を価格でしか判断できなくなったユーザーを生み出したのかもしれません。
物にはストーリーがあって、語り掛けるものがある。
それを数多くの中から選び出せた感動とこれからその物と過ごす時間への期待、出会い・仲間・経験・・・etc。
価格に表示されない部分の付加価値を表現しきれていなかったのかもしれません。
#ショップに行こう
とはショップにとっては極論【もっと本気度を上げろ!】という叱咤激励と問題提起をしているとオイラは思いました。
一日や二日で構築できるようなことではないことも。月日をかけて再構築していくべきですね。
※ちなみにオイラはそこはやり続けているつもりですが、判断するのはユーザーさんです。(笑
は、一般ユーザーにいったいどんなメッセージを送っているのでしょうか?
ショップにはいろんな価値観やいろんな想いを持っているユーザーが足を運んできます。
正直を言ってしまえば、すべてのユーザーさんが良いユーザーとは言えません。
スノーボーダー・スケーターである前に人としてどうなの?って思ってしまうユーザーだって来ます。
その部分を是正しようなんてこれっぽっちも思いません。
なぜならもしかしたら過去に行ったショップの対応に不満があったのかもしれないし、虫の居所が悪かっただけなのかもしれません。
一喜一憂することよりもまずはショップがいつ来ても変わらないポリシーをもっていることが先決だと思うので。
すべての業界で言えることですが、その業界を支えているのはメーカー・ショップではなく一般のユーザーです。
もっと言ってしまえば、その業界の行く末を左右するのは一般ユーザーです。
#ショップに行こう、というテーマを見てその意味を感じた事があるユーザーさんへのメッセージは、ここが本質だと思います。
このムーブメントをユーザーさんが一緒になって広めてほしいということが込められていると思います。
メーカーやショップがこのテーマを詠い続けるよりも一般ユーザーさんが共感して発信・伝達してくれることがすごいエネルギーに変わると思います。
パワーを貸してほしいですね!
ショップの入り口のウィンドウにこのステッカー貼りました。
このステッカーとともにこのムーブメントが拡散がされればと思います。
この#ショップに行こうというテーマが広まって、それがスタンダードに戻った時。
きっとユーザーにとってもショップにとってもメーカーにとってもリゾートにとっても全てにとってWIN WINとなりワクワクすることやドキドキすることがたくさん増え、もっと素敵な業界に発展するんじゃないかと思います。
生き方やビジョンが明確な奴らと交わすビールは最高でしたよ。
ポジティブな話しか出てこない!
ショップでもいつもそんなポジティブな空気感に包まれていたいですね。
これを読んでくれた皆さん、よかったらお近くのショップへ立ち寄って、スタッフと話してみてください!
そしかしたらいつもと違った世界が広がるかもしれません。